【3月6日 AFP】核兵器の廃絶を目指すバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は5日、米国の核兵器の保有数を削減し、核兵器の役割を低下させる方針を発表した。

 NPTを核拡散防止に対する国際的な取り組みの要と位置づけているオバマ大統領は、核拡散防止条約(Non-Proliferation TreatyNPT)の発効40年に合わせてこの発表を行った。

 声明で同大統領は「策定される予定の米国の『核体制の見直し(Nuclear Posture ReviewNPR)』は時代遅れの冷戦的な思考を越え、安全で効果的な核抑止力を維持しつつ、米国の安全保障戦略における核兵器の数と役割を減少させる」と述べた。

 これに先だち米政府高官は今週、オバマ政権が3月末に策定するNPRにおいて、米国の核兵器保有数の「劇的な削減」を計画していると述べていた。

 また、ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)米国務長官もNPT発効40年を記念して別の声明を発表し、イランと北朝鮮がNPTに従っていないことを指摘した。

 クリントン国務長官は、NPTの力は「法的拘束力」にあると指摘、米国は「自らの責務と国際社会に対する無視」を続けているイランと北朝鮮が方針転換するよう求めていくと語った。(c)AFP