【1月30日 AFP】在米中国大使館は29日、米国が台湾に64億ドル(約5800億円)の武器輸出を決めたことは米中関係に深刻な打撃を与えるとして、中国外務省の何亜非(He Yafei)次官が中国時間の30日午前(日本時間同)、米国のジョン・ハンツマン(Jon Huntsman)駐中国大使に正式に抗議したと発表した。

 米国は台湾に地対空誘導ミサイルPAC3、軍用ヘリブラックホーク(Black Hawk)、台湾が保有するF16戦闘機用の通信器などを輸出する方針を決めていた。台湾が求めていたF16戦闘機の輸出は見送った。

 中国側は、今回の輸出が、米国が台湾に売却する武器の性能と量は1982年前数年間の水準を超えないとした1982年の米中共同コミュニケに反するとしているが、米国務省は米中国交回復時に米中が結んだ3つの主要コミュニケに沿ったものだと反論している。

 中国は米国が前回台湾への武器輸出を決めた2008年10月、一時的に米国との軍事交流を停止したことがある。(c)AFP