【12月21日 AFP】イラン国内のインターネットの情報などによると、19日に87歳で死去したイラン改革派の高位聖職者、ホセイン・アリ・モンタゼリ(Hossein Ali Montazeri)師の葬儀が21日、コム(Qom)の自邸前で盛大に行われたが、葬儀後、集まった支持者と警察が衝突した。
 
 改革派および人権活動家の精神的支柱となっていたモンタゼリ氏は、イスラム革命でイスラム法学者による現統治体制の樹立に尽力したが、その後は現体制に痛烈な批判を浴びせてきた。

 反体制派のウェブサイト「Kaleme.org」によると、モンタゼリ氏の葬儀後に、治安部隊や警察と葬儀に参列した支持者らが衝突。警察はモンタゼリ氏邸の外でスローガンを叫んでいた者たちを拘束し、集まっていた群衆が投石した。

 またイラン革命防衛隊傘下の民兵組織「バシジ(Basij)」のメンバーや聖職者数百人もモンタゼリ氏邸に集い、同氏が批判した現最高指導者アリ・ハメネイ(Ali Khamenei)師を支持するスローガンを唱えたり、反体制派を非難した。

 Kaleme.orgは、葬儀に集まったモンタゼリ氏の支持者は「数十万人」で、反体制派のシンボルカラーである緑色の幕などを掲げながら、政府を批判するスローガンを唱えたと伝えている。(c)AFP/Hiedeh Farmani