【8月13日 AFP】(写真追加)韓国統一省当局者は13日、北朝鮮が同日、今年3月から同国に拘束されている韓国企業「現代峨山(Hyundai Asan)」の男性職員を釈放したことを明らかにした。

 統一省の千海成(チョン・ヘソン、Chun Hae-Sung)報道官は、現代峨山の技術職員、ユ・ソンジン(Yu Seong-Jin)氏の身柄が、現代峨山側に引き渡されたと述べた。南北の軍事境界線を午後7時(日本時間同)に越える見通しだという。

 同職員は、韓国も出資する開城(Kaesong)工業団地で、現代(Hyundai)グループで北朝鮮との事業を行う部門である現代峨山に勤務していた。北朝鮮の政治体制を批判し、北朝鮮の従業員に脱北をそそのかしたとして、3月30日に北朝鮮当局に身柄を拘束された。

 北朝鮮入りしていた現代グループの玄貞恩(ヒョン・ジョンウン、Hyun Jung-Eun)会長は、同職員の釈放に先だち、北朝鮮の滞在日程を延長していた。

 2008年に韓国で保守政権が誕生し、南北関係は冷却化していたが、今回の釈放は保守政権誕生以降、北朝鮮からの韓国に対する初めての融和的なアプローチとなった。(c)AFP