【6月19日 AFP】(写真追加)大統領選の結果をめぐる緊迫した状態が続いているイランの首都テヘラン(Tehran)で18日、選挙で敗れた改革派のミルホセイン・ムサビ(Mir Hossein Mousavi)元首相の支持者らが、抗議行動中に治安部隊と衝突して死亡した仲間を追悼する数万人規模の抗議集会を行った。改革派による抗議活動は、18日で連続6日目を迎えている。

 この集会に先立ち、選挙監視の最高機関にあたる護憲評議会(Guardians Council)は、ムサビ氏とその他の敗北した候補者ら2人が指摘した選挙違反行為646件について調査を開始することを明らかにしている。
 
 目撃者の話によると、ムサビ氏支持者の大半は、抗議活動の最中に当局に殺害された仲間への弔意を示すため黒色の衣装で抗議集会に参加。再選挙を求めているムサビ氏の写真や、「仲間が殺されても、不正選挙に妥協して認めることはない」などと書かれたプラカードを掲げていたという。ムサビ氏は、強硬派のイスラム防衛民兵部隊「バシジ(Basij)」から警告を受けていたにもかかわらず、集会に姿を見せていた。集会は5時間後、静かに解散した。

 バシジは改革派の抗議活動を制圧する中心となっており、敗北した候補者らに対し、改革派の抗議活動者らとの関係を絶つよう警告を発している。

 国営ラジオ放送によると、治安当局との衝突で死亡した改革派の死者数は、抗議活動が始まって以来7人に達している。

 当局は海外メディアに対し、改革派の抗議集会やその他の活動について、許可なく取材することを禁止している。(c)AFP/Jay Deshmukh