【4月4日 AFP】米国のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領は3日、北大西洋条約機構(North Atlantic Treaty OrganisationNATO)首脳会議のため訪れたフランス東部のストラスブール(Strasbourg)で、欧州は米国よりもテロ攻撃を受ける危険が大きいと述べ、アフガニスタンにおける国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)掃討作戦に一層の支援を求めた。

「アルカイダによる深刻なテロ攻撃の脅威は、地理的な近さのため米国より欧州の方が高い。われわれは欧州がより頑健な防衛能力を持つことを望む。米国は欧州の保護者ではなく、パートナになることを望んでいる」(オバマ大統領)

 3日午後ストラスブールに到着したオバマ大統領は、NATO首脳会議に先立ちフランスのニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)仏大統領と会談し、その後ヘリコプターでドイツ西部のバーデンバーデン(Baden-Baden)に移動してアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)独首相と会談した。

 メルケル首相はオバマ大統領との共同記者会見で、アフガニスタンが「失敗国家」になり、再び「アルカイダの基地」になることは許容できないという点でオバマ大統領と合意したと語った。

 NATO創設60周年を記念する首脳会議は、加盟28か国の首脳が参加してバーデンバーデンで3日行われた公式夕食会で始まった。首脳会議はストラスブールと、ライン川(River Rhine)を挟んだドイツのバーデンバーデンおよびケール(Kehl)で行われ、7月に退任するヤープ・デホープスヘッフェル(Jaap de Hoop Scheffer)事務総長の後任についても協議する。デンマークのアナス・フォー・ラスムセン(Anders Fogh Rasmussen)首相が有力視されているがトルコが反対している。(c)AFP/Stephen Collinson