【2月10日 AFP】ユーロ圏財務相会合(ユーログループ、Eurogroup)の議長を務めるルクセンブルクのジャンクロード・ユンケル(Jean-Claude Juncker)首相兼財務相は9日、国際的な経済危機で懸念が高まる大量解雇の回避措置として、産業界は可能な部分ではパートタイム労働を活用して雇用を維持すべきだと語った。

 ベルギーのブリュッセル(Brussels)で行われたユーロ圏16か国の財務相会合後の記者会見でユンケル首相は「雇用市場が懸念される。2009年の失業率はさらに悪化するだろうという見解でみんな一致した。パートタイム雇用を可能な限り広く行うよう企業に要請したいという点でも一致した」と述べた。

 共同会見した欧州委員会(European Commission)のホアキン・アルムニア(Joaquin Almunia)委員(経済・通貨担当)は、労働時間を一時的に短時間にするために「従来の労働契約を、期間限定的に適用させない方法はある」と補足した。またアルムニア氏は「生産が著しく減少したとしても、企業が人員解雇をしなくてもすむ国は明らかにある」と釘を刺した。

 ユーロ圏全体の12月の失業者数は約23万人、失業率は過去2年間で最高の8.0%まで上昇し、欧州の大きな頭痛の種として失業問題が復活した。(c)AFP