【1月29日 AFP】イランのマフムード・アフマディネジャド(Mahmoud Ahmadinejad)大統領は28日、西部ケルマンシャー(Kermanshah)州で行った演説の中で、同国との対話に前向きな姿勢をみせているバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領に対し、イランに対する米国の過去の「犯罪」について謝罪するよう求めた。

 過激な発言で知られるアフマディネジャド大統領はさらに、オバマ米大統領が公約に掲げた「変革」政策の証明として、世界中に展開する米軍を撤退させるべきだと主張した。演説は国営テレビでも中継された。

 アフマディネジャド大統領は、「(米国は)過去60年間、イラン国民に敵対してきた。変化を叫ぶ者たちは、イラン国民に謝罪し、過去の悪行や犯罪を補償する必要がある」と語り、そのことが米国との対話の条件にもなり得る可能性を示唆した。

 また、「世界の人びととは尊敬をもって接触や対話を行い、拡張政策を止めるべきだ。変化について語るのなら、米軍の世界中での展開を止め、撤退させるべきだ」と語った。さらに、変革の提唱者は「シオニストや無法者、犯罪者の支援」を止め、他国のことに干渉すべきではないと主張した。

 アフマディネジャド大統領は、今年6月2日に行われる大統領選に再出馬するとみられている。(c)AFP/Siavosh Ghazi