【11月10日 AFP】国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の指導者ウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者の息子オマル・ビンラディン(Omar bin Laden)氏(27)夫妻は9日、スペインへの政治亡命を拒否された後に国外退去処分を受けていたエジプトから、カタールに入国した。同氏の妻がAFPに明らかにした。

 同氏の妻Zaina Alsabahさん(52)は、エジプト・カイロ(Cairo)からカタール・ドーハ(Doha)に到着直後、AFPに対し電話で「入国できた。ついに滞在できる場所を見つけた。(カタール)政府に非常に感謝している」と語った。

 同夫妻は、ウサマ・ビンラディン容疑者に対して暴力的な活動を止めるように呼びかけており、中東地域では生命の危険にさらされるとしてスペインで政治亡命の申請を行ったが、スペイン政府はこれを却下した。その後、スペインから帰国したエジプトでは、入国を拒否されていた。

 Alsabahさんは、カイロの空港に駐機した飛行機の中からの電話で、「スペイン政府は、夫はエジプトでは身の安全を保障されており、行く当てもあると言っていたのに、いざエジプトに到着してみたら国外退去処分になった」「困ったことに、わたしたちの持ち物すべてはエジプトにある。わたしたちは今は何も持っていない。クレジットカードもなく、現金だけだ」と語っていた。

 オマル氏は、ウサマ・ビンラディン容疑者の最初の妻の4番目の息子。妻のAlsabahさんは、英国出身で、2007年の結婚とともにジェーン・フェリックス・ブラウン(Jane Felix-Browne)から現在の名前に改名している。(c)AFP/Marwan Naamani