【8月26日 AFP】米ネブラスカ(Nebraska)州で25日、同州議員や児童権利保護団体らが、州議会で前月採択された、両親の同意なしに19歳以下の子どもを医療機関に放置した成人を罪に問えないと規定した州法に対する抗議声明を発表した。

 7月18日に発効した同法は、「いかなる人物も、ネブラスカ州政府公認の病院に勤務中の職員の保護下に子どもを置いた行為のみで起訴されることはない」と定めている。

 しかし、採決で同法に反対した唯一の議員、アーニー・チェンバーズ(Ernie Chambers)氏は、同法を導入しても解決される問題よりも新たに生じる問題のほうが多いうえ、未解決の問題も放置されたままだ」と疑問を呈している。

 児童権利保護団体「Voices for Children」ネブラスカ支部の政策コーディネーター、サラ・アン・ルイス(Sarah Ann Lewis)氏も、(親に限定されない)成人が子どもを放置することを容認した同法では両親、または一方の親の権利が無視される懸念があると指摘する。

「これでは、子どもが放置されたとの連絡が親元に届き、親子が再会できるよう願うしかない」(ルイス氏)

 ネブラスカ州は「避難場所」と呼ばれる同様の州法を成立させた米国で最後の州となった。現在のところ、同法に賛成票を投じたネブラスカ州議員からのコメントは出ていない。(c)AFP/Jo Biddle