【7月14日 AFP】米民主党の大統領候補指名が確定しているバラク・オバマ(Barack Obama)上院議員は11日、CNNテレビとのインタビューでアフガニスタン問題に言及し、ハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領は「まだ窮地にはまったままだ」などと述べて、国家再建努力が不十分との見方を示した。

 また、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)政権についても、駐留米軍の兵力の集中をアフガニスタンからイラクに移したため、旧支配勢力タリバン(Taliban)や国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)に巻き返しの余地を与えたとして非難。「私が大統領になった際は、この大きな間違いを正したい」と意欲を示した。

 インタビューは週末に放送された。

 これに対し共和党は、直ちに反撃。オバマ氏の発言は「テロとの戦い」の主要同盟国であるアフガニスタンや米軍を侮辱するものだと非難した。

 共和党全国委員会(Republican National CommitteeRNC)のアレックス・コナント(Alex Conant)報道官は「大統領選に立候補するまで、オバマ氏はアフガニスタンに何の関心も示さなかった」と指摘。「現地を訪問せず、同盟軍(アフガニスタン軍)の兵士らに会いもしないで、カルザイ大統領を攻撃するのはずうずうしい」「現実味に乏しく、米国の同盟国を冒とくする発言だ」などと、同氏を厳しく批判した。

 オバマ氏は、最近のアフガニスタン情勢の悪化をうけ、大統領選における外交戦略の焦点をイラクからアフガニスタンに転じている。近くアフガニスタン・イラク両国を訪問する予定だが、詳しい日程は安全上の理由から明かされていない。(c)AFP/Stephen Collinson