【6月1日 AFP】マケドニアで1日、政治的・民族的な問題が影を落とすなか、総選挙の投票が始まった。

 選挙期間中にアルバニア系の野党事務所が襲撃される事件などが発生したため、ヘリコプターや緊急即応部隊を含む約1万3000人という記録的な数の警官が警備する、物々しい雰囲気での投票となっている。

 首都スコピエ(Skopje)の北部10キロにあるアルバニア系住民の多いAracinovo村では同日、銃を持った男が警官隊を襲撃し、1人が死亡、数人が負傷した。犠牲者の身元は明らかになっていない。この事件を受け、周辺の投票所10-15か所で安全のため一時的に投票が中止された。

 また選挙管理委員会によると、スコピエ付近の村で投票用紙の入った投票箱の盗難が報告されているという。

 今回の選挙は、1991年にユーゴスラビアから独立して以来、5度目の選挙となる。約180万人の有権者が約3000か所の投票所で投票する。投票は午後7時(日本時間2日午前2時)に締め切られ、その3時間以内に選挙管理委員会が暫定的な結果を発表する予定になっている。(c)AFP/David Vujanovic