【5月5日 AFP】米インターネット・オークション大手イーベイ(eBay)に出品されていた仏極右政党国民戦線(NF)のジャンマリ・ルペン(Jean-Marie Le Pen)党首の自動車が4日、非常識な競売との指摘を受けた後に、謎の削除処理をされるという出来事があった。

 イーベイ広報、国民戦線代表の両者が、このようなことが起こった経緯や理由についてわからないとしている。

 出品されたルペン氏の自動車は、防弾処理が施された1992年製の青色の「プジョー605(Peugeot 605)」で、内装はフルレザー仕様のもの。4月30日に初出品され、即日1000万ユーロ(約16億2800万円)の値がついた後に、同日削除されていた。この買値についてイーベイ側は、「ジョークだ」とコメントしていた。

 しかし、その後ルペン氏の車はイーベイに再出品され、2日には再び1000万ユーロの値をつけた。今度はオーナーに直接連絡を取るようにと指示されたメモが添付されていた。

 07年の議会選挙で苦戦した国民戦線は、国の助成金を得られなくなって以来財政危機に苦しんできた。

 そのため、パリ(Paris)郊外サンクルー(Saint Cloud)の党本部も含め、党の資産を売却する必要に迫られており、また党内ポストのレイオフなども検討している。(c)AFP