【3月12日 AFP】売春組織の顧客だったことが明るみに出て、厳しい辞任要求にさらされているエリオット・スピッツァー(Eliot Spitzer)ニューヨーク(New York)州知事が辞任した場合の後任候補に、デビッド・パターソン(David Paterson)副州知事(53)の名前が浮上している。実現すれば同州初の黒人知事、さらに米史上初の盲目の知事が誕生する。

 パターソン氏はニューヨーク市生まれ。法律を学んだ後、同市クイーンズ(Queens)区の検察局に配属された。

 1985年、ニューヨーク州議会の上院議員にハーレム代表として選出されると次第に頭角を現し、2002年には州議会民主党の院内総務まで上り詰めた。州議会では幹細胞研究、代替エネルギー、ドメスティックバイオレンス(DV)などの関連法案を提出した。

 同氏は現在、夫人と2人の子どもとニューヨークのハーレム(Harlem)で暮らしている。

 父のバシル・パターソン(Basil Paterson)氏は、黒人として初めてニューヨーク州の州務長官と民主党の全国副委員長を務めた人物。

 スピッツァー知事は10日の会見で、買春は「個人的な問題」として辞任の意思はないと明言したが、共和党やメディアからの辞任圧力は強まっている。(c)AFP