【3月11日 AFP】イランのマフムード・アフマディネジャド(Mahmoud Ahmadinejad)大統領の評価については、14日に行われる総選挙ではなく、その1年3か月後に実施される大統領選挙で問われることになる。

 2009年6月に実施されるイラン大統領選挙は、イラン史上最も評価が分かれる大統領の1人とされるアフマディネジャド大統領の続投の是非を決定するものとなるが、同大統領の経済政策や核開発に関する挑発的発言をめぐっては、反対意見も公然と聞かれるようになっている。

 イランの政治体制の複雑さから、総選挙ではアフマディネジャド大統領への支持が問われることはなく、より重要な大統領選挙の結果は現時点では予測できないとされている。

 大統領自身は正式に表明していないが、「正義」と自称する政治を継続するためにさらに4年間の続投をめざすものとみられている。

 同大統領の国内政策は、各州を訪問した際に言明した数々のインフラ計画で埋め尽くされている。インフラ計画は、貧しい人々にとってはイランの経済力を感じさせるものだが、人気取りの手段でインフレを加速させる動きだとの批判もある。

 大統領は2005年の就任以来、これまでに国内全30州を訪問している。民族衣装を着て、小さな子どもを抱いてあやし、一方でイランの核開発について挑発的な発言を行ってきた。

 このような政策が、2005年の大統領選で圧勝した際の支持基盤となった貧困地域での支持を維持してきたかが、2009年の大統領選の結果を大きく左右することになる。

 テヘラン大学(Tehran University)のJahangir Karami教授(政治学)は、「テヘランなどの大都市で高い得票率を得ることはないが、小さな町では状況は異なるだろう」と指摘した。(c)AFP/Hiedeh Farmani