【3月7日 AFP】フランスでは9日と16日に地方選挙が予定されている。最新の世論調査でも支持率の低下が明らかになったニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)仏大統領は6日、苦境が伝えられる地方選挙を前に、国内の経済改革の前進を強調し理解を求めた。

■最新の支持率38%

 最新の世論調査では、サルコジ大統領の支持率は前回より4ポイント下落して38%となっている。一方、パリジャン(Parisien)紙が掲載した、調査機関CSAによる世論調査では、控えめな姿勢で知られるフランソワ・フィヨン(Francois Fillon)首相の支持率は8ポイント増の55%と上昇している。

 サルコジ大統領は、フィヨン首相を自身の政策を実行するのに最も適した人物だと評し、自身より支持率の高い首相との間に緊張関係はないとしている。

■改革を強調

 サルコジ大統領は、大統領就任後10か月目にして初となる地方選挙を前にして、仏フィガロ(Figaro)紙に対し「わたしの任務は、何年間も放置されてきた改革を完遂することだ」と述べた。

 また、今回の地方選挙では与党国民運動連合(Union for a Popular MovementUMP)が各主要都市で議席を減少させるとの見方が強いが、サルコジ大統領は選挙結果にかかわらず、自身の政策を変えることはないとしている。

 UMPは、2001年の地方選挙で左派政党から23%の議席を奪って以降、人口3万人以上の都市の55%で多数派を占めているが、今回の地方選挙では、非常に厳しい状況だとみている。

■離婚・再婚騒動

 サルコジ大統領は、前年末からの支持率低下の防止に精力的に取り組んできたが、奏功していない。前年10月の離婚や元スーパーモデルのカーラ・ブルーニ(Carla Bruni)現夫人との再婚騒動が、有権者の要望を無視しているとの印象を与えているものとみられている。(c)AFP/Rory Mulholland