【12月28日 AFP】2008年米大統領選の各候補は26日、全米最初に行われるアイオワ(Iowa)州での候補者指名党員集会までちょうど1週間となり、ラストスパートを開始した。

 1月3日に行われるアイオワ州の党員集会は、共和・民主両党の候補者を選ぶ予備選の正式な幕開けとなる。大統領選は11月4日の国民投票で最高潮を迎える。

■クリントン候補、「自分以外の候補を選べばリスク負う」

 民主党候補のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)上院議員は同日、アイオワ州で行った選挙集会で、有権者に対し「大統領を選ぶ時が来た」と訴えた。

 クリントン議員は「アメリカの最重要課題を解決できるのは自分しかいない」と強調し、自分以外の候補を選べば非常に大きなリスクを負うことになると、意識的に危機感をあおった。

 クリントン議員と指名争いで激戦を繰り広げているバラク・オバマ(Barack Obama)上院議員も、アイオワ州で激しい選挙活動を実施。

 クリスマス後初となる選挙活動で、クリントン議員を「古い教科書に従った選挙戦を行っている」と攻撃した。

■共和党の指名争いは「四つどもえ」

 一方、共和党の指名争いでは、ミット・ロムニー(Mitt Romney)前マサチューセッツ州知事がライバルのジョン・マケイン(John McCain)上院議員を激しく攻撃。不法移民に対する恩赦を支持しているとして非難した。

 1か月前の支持率で苦戦していたマケイン議員は、最新の世論調査では、ニューハンプシャー(New Hampshire)州で2位、アイオワ州で3位につけている。

 共和党候補者のうち、マイク・ハッカビー(Mike Huckabee)前アーカンソー(Arkansas)州知事、ルドルフ・ジュリアーニ(Rudolph Giuliani)前ニューヨーク(New York)市長、ロムニー氏、マケイン議員の4人が接戦を繰り広げている。

 支持率が急上昇中のハッカビー氏は、アイオワ州でリードを保っている。一方、ロムニー氏はニューハンプシャーで1位につけている。

 全国的な支持率で1位につけるジュリアーニ氏は、アイオワとニューハンプシャー州を後回しにしてフロリダ(Florida)州に焦点を絞るというハイリスクな戦略を取っていたが、支持率の低下に伴い、クリスマス後にはアイオワ州で遊説を開始、全力で戦うと表明した。(c)AFP/Stephen Collinson