【12月5日 AFP】欧州連合(EU)の議長国ポルトガルは4日、2日に投票が行われたロシアの下院選について「国際基準を満たしておらず、また責任も果たされていない」とする声明を発表した。

 ポルトガルは声明で、「下院選当日まで野党や非政府組織(NGO)に対する嫌がらせが行われ、メディアも規制されていたという報告が数多く挙げられていることに対し、EUは遺憾の意を表する」とし、「選挙期間中の行為は国際基準を満たしておらず、ロシア政府は自らの責任を果たしていない」と非難した。

 一方、欧州では、ロシアの選挙管理委員会は透明性を欠いていると指摘する国もあるが、批判の程度はまちまちだ。

 就任後初めてベルギーのブリュッセル(Brussels)を訪問したポーランドのドナルド・トゥスク(Donald Tusk)首相は、伝えられているようなロシアの選挙違反を容認しないようEUに要請した。

 欧州委員会(European Commission)のジョゼ・マヌエル・バローゾ(Jose Manuel Barroso)委員長との会談を終えたトゥスク首相は記者団に対し、「民主主義の基準が崩壊されようとしている状況を、欧州は容認すべきではない」と主張した。(c)AFP