【11月23日 AFP】国際原子力機関(International Atomic Energy AgencyIAEA)のモハメド・エルバラダイ(Mohamed ElBaradei)事務局長は22日、イランの核開発について、完全に平和目的かどうかは依然として確証が得られないと述べた。

イランは、IAEAに全面的に協力しており、国連(UN)がこれ以上制裁を議論するのは逆効果だと主張している。

一方、エルバラダイ事務局長は、35か国の代表で構成されるIAEA理事会の定例会議の冒頭で、「未申告の核物質や核活動がないという確証は提供できない」と語り、さらに、「イランは過去に未申告の活動を行っており、イランは相応の信頼を回復する必要がある」ため、平和利用であるという確証を得ることが、イラン核問題の重要な課題だと指摘した。ただし「未申告の核物質や核兵器開発の存在を示す具体的な情報もない」と強調した。

 また同日、イラン政府の核問題交渉責任者サイード・ジャリリ(Saeed Jalili)最高安全保障委員会(SNSC)事務局長は、11月30日にロンドン(London)で欧州連合(EU)のハビエル・ソラナ(Javier Solana)共通外交・安全保障上級代表と協議を行うと述べている。

 イランに対する追加制裁を行うには、ソラナ上級代表が11月末までに国連安全保障理事会(UN Security Council)に報告書を提出する必要がある。(c)AFP/Simon Morgan