【10月3日 AFP】反政府デモに対する武力弾圧を続けるミャンマー軍事政権が2日、バングラデシュ人僧侶11人を本国に送還した。

 バングラデシュ国境警備隊司令官Shawkat Imam中佐によると「僧侶たちはボートに乗せられてナフ(Naf)川を渡り、バングラデシュ側に移送された」という。ナフ川はバングラデシュ、ミャンマー両国の国境となっている。

 同司令官によると、ミャンマー政府は身元の判明している外国人僧侶全員を本国送還していると伝えてきたが、送還理由については明らかにしていないという。

 イスラム教徒が多数派を占めるバングラデシュの仏教組織は通常、自国の僧侶に高等教育を受けさせるため、ミャンマーの僧院に僧侶たちを送り出している。

 一方、バングラデシュ政府はミャンマーの情勢を見守るとしているが、難民の殺到を防ぐため、国境沿いの警備を強化。

 バングラデシュはすでに、ミャンマーから同国では少数派のイスラム教徒、ロヒンギャ(Rohingya)族数千人を受け入れている。ロヒンギャ族は、ミャンマー軍事政権の迫害を逃れ、バングラデシュ南東の難民キャンプで生活している。(c)AFP