【7月7日 AFP】ネパールのギャネンドラ国王(King Gyanendra)は7日、60歳の誕生日を迎えるにあたって2日間の日程で祝賀行事を行う。しかし、祝賀を上回る抗議行動が計画されており、王制存続の見通しは暗い。

 学生組織は祝賀行事の妨害を公言しており、外国の大使らも国王の招待に対して冷淡な態度を取っている。こうした反応は、同国の王制がほとんど意味をなさなくなった兆候と考えられる。

 国王は、ネパール共産党毛沢東主義派の進出を阻むために直接統治を導入したことから、国民の信頼を大きく失った。7日には祝賀のあいさつに訪れる人々を迎えるために首都カトマンズ(Kathmandu)の王宮を開放、8日には祝賀レセプションを主催する計画。

 一方、抗議行動は既に始まっており、6日午後には約400人の学生がカトマンズ市内中心部の交通を封鎖し、祝賀を無視するよう訴える集会を行った。

 インド、米国、欧州連合(EU)を初めとする各国大使は祝賀行事を欠席する見込みだ。駐ネパール米国大使館の報道官は、大使欠席の理由を「有益な効果が見いだせない」ためと説明した。(c)AFP