【12月4日 AFP】ローマ法王ベネディクト16世(Benedict XVI、85)が3日、マイクロブログのツイッター(Twitter)に公式アカウントを開設した。ローマ法王庁(バチカン)の発表によると、アカウント名「@pontifex」から「珠玉の神の教え」を英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポーランド語、ポルトガル語、スペイン語、アラビア語の8言語で発する。

 140文字の「つぶやき」を投稿するのは法王自身ではなくバチカンの職員だが、投稿内容は全て法王が承認したものになる。発信はクリスマスシーズンに合わせ、来週から始まる予定。バチカンのグレッグ・バーク(Greg Burke)コミュニケーション担当上級顧問によれば、最初のツイート(つぶやき)はフォロワーからの信仰に関する質問に対する法王の回答となり、既に質問を受け付けているという。

 手を振る法王の写真を掲げたアカウントには、バチカンの会見からわずか1時間で2万4000人のフォロワーが付いた。アカウント名の「pontifex」はラテン語での法王の正式称号。

 バチカンは、より幅広い層の信者との交流を目指し、特にインターネット世代を重視してソーシャルメディアを活用する取り組みを進めている。ただ、SNS最大手フェイスブック(Facebook)に法王公式アカウントを開設する予定は現在のところないという。米FOXニュース(Fox News)の元特派員で6月にバチカンの広報担当に就いたバーク上級顧問は、この点について「法王のメッセージを届けるのには、フェイスブックよりツイッターの方がふさわしいと思われる」と説明した。

 ツイッター上にはベネディクト16世の名をかたる偽アカウントが幾つか存在するが、バチカンでは公式アカウントが攻撃対象になることはないとの見方を示している。(c)AFP/Ella Ide