【5月27日 AFP】チュニジア南東端・ジェルバ島(Djerba)にあるアフリカ最古のシナゴーグ「グリバ(Ghriba)」で22日、年に一度のユダヤ教の巡礼が2日間の日程で行われ、世界中から約6000人が集った。

 グリバでは2002年4月に国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)による自爆テロが発生して観光客ら21人が死亡したこともあり、周辺には厳重な警備体制が敷かれた。近隣にはバリケードが築かれ、入口には電子ゲートが設けられ、検問が実施された。

 巡礼者の数は2001年の約1500人から2002年には約200人と、テロを機に激減していたが、今年は前年から40%増加。中でもイスラエルからは1500人が訪れて過去最高を記録しそうだという。巡礼者の大半にあたる約4000人はフランスからの参加となっている。
 
 同国のユダヤ教コミュニティーはアラブ世界では依然として最大規模だが、ユダヤ教人口はフランスから独立した1956年の10万人から現在では約1500人と激減。多くがフランスまたはイスラエルに移住している。同国に留まったユダヤ教徒の約半数は、観光地にもなっているジェルバ島に住み続けている。なお、グリバは2500年前に建立されたと考えられている。(c)AFP