【11月1日 AFP】自転車ロードレースのツール・ド・フランス(Tour de France)7連覇の偉業を達成しながら、ドーピング違反をしたとして全タイトル剥奪と自転車競技からの永久追放処分を受けたランス・アームストロング(Lance Armstrong)氏を今週末、新たな受難が待ち受けている。英国で、かがり火の薪(まき)にされるのだ。

 英国では毎年11月5日、17世紀の同日に起きた国会議事堂の爆破計画未遂事件の犯人、ガイ・フォークス(Guy Fawkes)に見立てた人形を燃やしたり、花火を打ち上げたりして祝う。この「ガイ・フォークス・デー」に、英南東部ケント(Kent)州の町イーデンブリッジ(Edenbridge)では今年、アームストロング氏を模した人形が燃やされることになった。

 地元アーティストのフランク・シェパード(Frank Shepherd)氏が制作した高さ9メートルの人形は、ツール総合リーダーのみが着用を許されるイエロージャージ姿のアームストロング氏が、ひび割れた優勝杯を右手に、左手には「不要となった競技用自転車売ります」とのプラカードを掲げているもの。

 胸には金メダルの代わりに「ぼくを助けて、ジム!」と呼びかける札を下げているが、これは米国反ドーピング機関(United States Anti-Doping AgencyUSADA)のアームストロング氏に対する調査に疑問を呈したジム・センセンブレナー米下院議員のこととみられる。(c)AFP