【9月5日 AFP】乳歯が抜けはじめた子供たちにとって、不景気はもはや過去のもののようだ――。

 米国などでは、抜けた乳歯を枕の下に置いて眠ると、夜の間に「歯の妖精(Tooth Fairy)」がやってきて、お金やプレゼントと交換してくれると言われている。クレジットカード大手のビザ(Visa)は4日、米国の約2000世帯を対象として7月中旬に行われた「歯の妖精」についての電話アンケートの結果を発表した。

 発表された結果によると、今年、「歯の妖精」(のふりをした親)が子供たちの枕の下に残した小遣いの平均金額は3ドル(約235円)で、前年の2ドル60セントから15%増加した。世に数ある投資対象の中でも、乳歯は最も実入りのいい投資の1つということになる。

 ビザ国際金融教育部門シニアディレクターのジェーソン・オルダーマン(Jason Alderman)氏は、この「歯の妖精」が経済動向を見る上での「炭鉱の中のカナリア」と同じ役割を果たしているかも知れないと述べ、米国経済が景気後退から抜け出しつつあるのでは、と期待を寄せた。

 ビザは家庭向け国際金融教育プログラムの一環として、抜けた乳歯をどれほどの金額と交換すべきかを考える際に参考となるスマートフォン(多機能携帯電話)用アプリを提供している。(c)AFP