【7月13日 AFP】日本の業者が米国から輸入したペン類が、銃弾の形状をしていたために「武器」とみなされ、税関当局によりに1年以上も留め置かれている。

 武器と見なされたのは、米国の銃器・刃物メーカー、スミス&ウェッソン(Smith and Wesson)などが製造した万年筆やボールペン200本あまり。チタンなどの金属製で、持ち手の部分は銃弾に似せたデザインになっている。刃物販売業者「山秀(Yamahide)」が発注したものだが、2011年4月以来、名古屋と大阪の税関で留め置かれたままになっているという。

 名古屋税関の職員はAFPの取材で、こうした形状のペンは国際規制で護身用の武器に分類されるため、輸入には特別な手続きが必要だと説明した。

 これに対し、山秀側は留め置き措置は不当だと主張。山秀の山田敏雄社長は「こんなペンで、どうやって人を殺せるのか。(税関の措置は)全く理解できない」と語った。

 これらのペン類は武器輸入の申請をすれば、輸入は可能だ。だが山田社長にその気はない。なぜなら、注文したペンを「武器」とは思っていないからだ。山秀には2008年から前年までにも、同じペン類を5500円から3万2500円で輸入販売してきた実績がある。(c)AFP