【7月1日 AFP】カナダ人の半数は、フランス語住民の多いケベック(Quebec)州がカナダから分離独立しようがしまいが「さして気にならない」と考えているとの世論調査が6月29日、今年の州議会選挙を前に発表された。

 世論調査会社イプソス・リード(Ipsos Reid)による2回の調査では、ケベック州以外に暮らすカナダ人の49%が「ケベック州がカナダから分離独立してもあまり気にならない」と回答し、独立したとしても「たいした問題ではない」と回答した。

 カナダの国土と人口の5分の1を占めるケベック州では、分離独立の是非を問う住民投票が1980年と95年に2度行われ、ともに否決されている。だが95年の投票は僅差だった。

 イプソス・リードのダレル・ブリッカー(Darrell Bricker)社長は、「(ケベックの独立という)脅し文句は、長年にわたってあまりに多くの回数繰り返された。人びとはすでにこの議論から離れており、この国は別の方向へ歩み始めたのだろう」と語った。

 またブリッカー氏は、カナダ西部の資源豊富な州が影響力を強めるにつれて、ケベック州の経済的、政治的な影響力が失われたと指摘した。

 2回の調査はそれぞれ6月11~18日、20~25日に実施され、第1回調査はカナダ人1101人を対象に行われ誤差の範囲は3.0パーセント、第2回は同1009人で誤差範囲3.1パーセントだった。(c)AFP