【5月18日 AFP】東京都江戸川区の葛西臨海水族園(Tokyo Sea Life Park)から3月初めに脱走したペンギンの姿が東京湾周辺で元気に泳いでいる姿が目撃されていると、同園の杉野隆(Takashi Sugino)氏が17日、AFPに語った。海上保安庁の船さえも振り切られてしまったほどだという。

 逃走を続けているのは体長60センチのフンボルトペンギン(1歳)。杉野氏によると3月の脱走以来、寄せられた目撃情報は30件を超えている。多くは最近のもので、AFPが取材した17日にも報告があったという。主に同園に近い東京湾付近で翼に識別用のリングが付いたペンギンが目撃されているが、場所が詳しく特定されない限り捕獲は難しいという。

 杉野氏は、ペンギンは泳ぐスピードが魚並みに速いが、漁網で捕獲するわけにはいかないと指摘。陸に上がったところを捕まえる作戦を検討していると話した。

 一方、東京海上保安部(Tokyo Coast Guard Office)は同日、この脱走ペンギンが海上保安庁の追跡をもかわしていたことを明らかにした。

 海保の発表によれば、ペンギンを発見したのは今月7日。巡視艇2隻で海上保安官10人が約1時間にわたって追跡しつつ捕獲方法を検討しているうち、水族園職員が到着する前に同園から約9キロ離れた海上で見失ってしまったという。(c)AFP

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