【12月8日 AFP】イタリアの首都ローマ(Rome)の市議会は6日、市中心部の広場に紙で作った巨大なクリスマスツリーを建てたが、各方面から抗議が殺到し、一夜で「撤退」させることになった。

 古代ローマ時代の遺跡、フォロ・ロマーノ(Roman Forum)の隣にあるベネチア広場(Piazza Venezia)に建てられた円錐形のツリーは、クリスマスのシンボルとしてローマ市内の数々の広場を飾る伝統的なツリーというよりも、古代エジプトのオベリスク(記念碑)を思わせるデザインだった。

 このツリーについて、ジャンニ・アレマンノ(Gianni Alemanno)ローマ市長は、ツリーのデコレーションを請け負った業者を非難しながら「あまりいいとは思えない、と言わざるえない。普通のツリーと取り替えるよう頼んだところだ」と述べた。

 中道左派政党「価値あるイタリア(Italy of Values)」のステファノ・ペディカ(Stefano Pedica)上院議員は「ベネチア広場のツリーは、悪趣味そのもの」だと酷評した。

 ローマ市議会は今年、地下鉄の主要駅の前に前ローマ法王、故ヨハネ・パウロ2世(John Paul II)の銅像を建てたが、これに対しては銅製の巨大な見張り小屋のようだという批判もある。(c)AFP