【10月10日 AFP】東京電力(TEPCO)福島第1原子力発電所の事故後に来日する外国人が減っているなか、観光庁(Japan Tourism Agency)は2012年度に外国人観光客1万人に日本への往復航空券を提供する計画だと、10日の読売新聞(Yomiuri Shimbun)が報じた。

 同紙によると、観光庁はインターネットなどで希望者を募集し、日本での滞在希望地などの詳細を聞くという。審査に合格した旅行者には日本滞在中にレポートを書いてもらい、インターネットで公開する。

 観光庁は、旅行者の肯定的なレポートが出ることで日本訪問への不安を和らげられるかもしれないと期待しているという。宿泊費など、航空料金以外の費用は旅行者が負担する。この事業は、2012年度予算で認められれば来年4月から始まるとみられる。

 日本を訪れた外国人観光客の数は、東日本大震災の起きた3月11日以降の3か月は前年同期比で50%以上減った。観光客数は夏季に多少持ち直したものの、6月と7月はそれぞれ前年同月比36%減、8月は同32%減だった。

 日本政府は、福島第1原発のすぐそばを除けば日本は安全だとしている。(c)AFP