【12月22日 AFP】今や中国で大人気のネットオークション最大手「淘宝(タオバオ、Taobao)」。このサイトで買えない物はないほどだが、このほど中国女性向けのクリスマスプレゼントとして、驚くべき商品が出品された。その商品とは、22歳の青年実業家レイモンド・リウ(Raymond Liu)氏。リウ氏は、淘宝サイトにオンライン店舗を持つ「SHINEE」の最高経営責任者。化粧品の通販サイト「jialituan.com」も運営している。

■家事はOK、結婚や妊娠はNG

 入札者の条件は、子どものいない健康な35歳未満の独身女性で、ゲイ男性は不可。淘宝の競売サイトには、「商品の詳細」としてリウ氏のさまざまな衣装やポーズの白黒写真が掲載され、「この商品は、美しい女性を、寂しくみじめなクリスマスイブから救うために開発されたものです」との説明が書かれている。また、商品のクリスマスイブ以前の配達を保証している。

 落札した女性は、リウ氏を両親に会わせたり、プレゼントとして贈ることも可能だ。また、デートの有効期間中は、料理からトイレ掃除まで「あらゆる生活労働」を引き受けてくれるし、ジョークで笑わせてもくれる。だが、結婚や妊娠向けには不向きとの注意書きもある。

■落札価格は約7万円

 リウ氏の入札は1元(約13円)からスタート。入札者は100人ほどに上り、最終的には5450元(約6万9000円)で落札された。落札した女性には、さらにアップル(Apple)のiPadか、3000元(約3万8000円)分の化粧品セットが無料ギフトとして贈られる。落札女性の身元は明らかにされていない。

 リウ氏の競売については、サイトの宣伝にすぎないと冷笑する声もあるが、自身をオークションに「出品」した理由について、リウ氏は「クリスマスを共に過ごす相手が欲しかった」と中国メディアに語っている。

 一方、リウ氏が今年立ち上げたオンラインストアは、過去3か月で100万元(約1300万円)の赤字を出したとの報道もあり、話題づくりでビジネスの方も回復させたいとの意図もありそうだ。(c)AFP