【6月27日 AFP】「エアーズロック(Ayers Rock)」として有名なオーストラリア中部にある巨大な一枚岩「ウルル(Uluru)」で、女性がストリップショーばりに服をぬいで白いビキニ姿になり、この岩を聖地とみなす先住民アボリジニの逆りんに触れている。

 この女性、アリゼ・セリ(Alizee Sery)さん(25)は現地紙サンデー・テリトリアン(Sunday Territorian)に「アボリジニの文化ではウルルが聖地だというのは分かってるわ。アボリジニの人たちは昔は裸で住んでいたってことを思い出してほしいわ。服を脱ぐことは、かれらの文化に敬意を払って、昔に戻ることよ」と語った。

 しかしエアーズロックがある北部特別地域(北部準州、Northern Territory)のアボリジニの代表からなる中部土地評議会(Central Land Council)の会長デビッド・ロス(David Ross)氏は、セリさんの発言をまったく歓迎していない。

 ABC放送によるとロス氏は、エアーズロックの所有権をもつアボリジニたちが昔から言ってきたエアーズロックに上らないでという要求を、多くの人たちが無視していることを示す一例だと非難し、エアーズロック登山を禁止すべきだと力説した。

 一方のセリさんは、「あれだけきつい思いをして頂上に着いてあの光景を目にし、あの場所の魔法に触れたら、素晴らしい平和と自由の感覚に満たされて歌い、踊り、そして脱ぎたくなるわ」と悪びれる気配はまったくない。(c)AFP