【11月19日 AFP】(一部訂正)米国のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領が、中国を初訪問中に北京(Beijing)で、同国に住む異母兄弟のマーク・オバマ・デサンジョ(Mark Obama Ndesandjo)氏と短時間だが再会を果たしていた。

 デサンジョ氏は18日、再会について米CNNテレビに「わたしたちは大きく抱き合った。わたしの妻と彼(オバマ氏)も。彼はとても力強く、気持ちが高まっていた。わたしの兄だからだ」と語った。

 デサンジョ氏は香港(Hong Kong)と隣接する中国南部の広東(Guangdong)省深セン(Shenzhen)に住んでおり、オバマ大統領の滞在にあわせて北京に駆けつけた。

 デサンジョ氏は半生を振り返った近刊予定の自伝で、兄弟の実父のバラク・オバマ・シニア(Barack Obama, Sr.)氏に頻繁に虐待されたことを記している。

 これについてオバマ大統領もCNNに「本はまだ読んでいないが、父が問題のある人間だったということはみんな知っている」と語った。ただし、大統領自身は「わたしはあまり彼(デサンジョ氏)のことを知らない。数年前に旅行の途中で、現在の結婚相手と一緒に5分ほどわたしのところに立ち寄り、そのときに初めて会った」と述べた。

 報道によるとデサンジョ氏は、現在は亡くなった兄弟の実父と、その三番目の妻であるルース・ニデサンド(Ruth Nidesand)さんの息子で、中国でコンサルタント業をしている。前回、兄のオバマ氏に会ったのは米大統領選のさなかに米国を訪問したときだった。

 二人は別々に育ち、その間に会ったことはなかったが、大人になってからはたびたび会っており、そのたびに兄弟の絆を深める努力をしてきた、とンデサンジョ氏は述べた。ただし、最近もよく連絡を取っているかと尋ねられると「いろいろな理由があって今は控えている。けれど必要があればお互いどう連絡をつければいいかは分かっている」と語った。(c)AFP