【1月29日 AFP】1974年に子どもの乳母が殺害された後に失踪した、英国のルーカン伯爵(Lord Lucan)が所有していた机が、3月に行われる競売大手ボナムズ(Bonhams)のオークションに出品されることになった。

 この机は、ルーカン一家が以前暮らしていたロンドン(London)の邸宅で使われていた机で、ボナムズによれば、妻のベロニカ(Veronica)夫人が出品を指示したという。

 ビクトリア朝時代に活躍したエドワード・ホームズ・バルドック(Edward Holmes Baldock)が、シタン材とユリノキ材を用い、ルイ15世(Louis XV)スタイルで作ったこの机に、ボナムズは5000-7000ポンド(約63-89万円)の予想落札額を付けた。オークションは3月11日に開催される。

 ボナムズの担当者は、「価格は手ごろだが、ルーカン伯爵とそれにまつわるミステリーのおかげで、オークションは大きな注目を浴びるだろう」とみている。

 1974年、当時別居していたベロニカ夫人の自宅で、乳母サンドラ・リベット(Sandra Rivett)さんが撲殺された。海岸近くで血がべっとりと付いた車が発見され、この事件は世界の関心を呼んだ。以降、伯爵の目撃談は数々と出ている。最近では、ニュージーランドで見たという話があったが、伯爵の行方は謎のままだ。(c)AFP