【8月26日 AFP】カナダで加工肉食品が原因とみられるリステリア症が流行している問題で、カナダ公衆衛生局(Public Health Agency of CanadaPHAC)は25日、26件の感染例が確認され12人が死亡したと発表した。死亡者の内訳はオンタリオ(Ontario)州で11人、ブリティッシュコロンビア(British Columbia)州で1人となっている。

 このほかリステリア症感染が疑われる症例が29件あったが、ウイルス検査の結果、リステリア症とは無関連と判明した。

 ゲリー・リッツ(Gerry Ritz)農相は記者会見で「今後、調査の進展とともに、感染例や感染が疑われる症例が増加すると思われる」と語った。

 感染源は加工食品大手メイプルリーフ(Maple Leaf)のトロント(Toronto)工場で加工された食肉とみられることから、カナダ食品検査庁(Canadian Food Inspection Agency)は19日、同社のコンビーフ、ローストビーフ、サラミ、ソーセージ、燻製ハム、七面鳥のリコールを発表。リコール対象の製品は週末にかけて、細菌に汚染された肉製品を使ったサンドイッチをなど220製品に増えた。

 リコールによるメイプルリーフの損失額は、2000万ドル(約20億円)に上るとみられる。(c)AFP