【シドニー/オーストラリア 4日 AFP】史上最悪の干ばつに見舞われているオーストラリアでは、水を求めて野生のヘビが都会に出没したり、ラクダがキャンプ場に進入するなど、あちこち珍現象が起きている。

 しかし、最も奇抜な現象は、東海岸沿いの都市、ブリスベーン(Brisbane)に、干ばつ対策として出現した「ヌード洗車サービス」だろう。

 「太陽の州」と呼ばれるクイーンズランド(Queensland)州のブリスベーンでは、干ばつにより取水制限が敷かれ、自家用車の洗車も禁止された。

 その結果、洗車サービス業が大繁盛。これに目をつけたのが、ストリップクラブを経営するウォーレン・アームストロングさんだ。

 早速、洗車ショップ、「バブルズ・アンド・ベイブ」を立ち上げた。その洗車といえば、「トップレス女性による洗車」55豪ドル(約6600円)、「ヌード女性による洗車」100豪ドル(約1万2000円)というものだ。

 地元紙の取材に応じたアームストロングさんは、「ヌード洗車ビジネス」は合法的だと説明する。「ちょっと、一稼ぎできるなと思っただけだ。それだけのことさ」

 ブリスベーン警察によれば、「バブルズ・アンド・ベイブ」洗車ショップについて、公衆の視線の届かないところで「洗車」が行われる限りは、犯罪には当たらないという。また、今のところ「ヌード洗車」に関する苦情はないそうだ。

 アナ・ブライ(Anna Bligh)クイーンズランド州副首相(女性)も、洗車には排水を再利用しており、取水制限には違反していないという。

 しかし、ブライ氏は「車を洗ってもらう方法としては、かなり奇妙で変だわよね」と述べ、彼女自身はもちろん、政府関係者も同サービスを利用する考えはないと話している。

 写真はブリスベーン(Brisbane)で4日、トラックを洗車するビキニ姿の女性。(c)AFP/Heather Faulkner