【5月14日 AFP】北米のレストランで提供される1回分の食事には、平均的な成人が1日に必要なカロリー量の半分以上が含まれているとする研究が、13日の米主要医学誌「米国医師会雑誌(Journal of the American Medical AssociationJAMA)」に掲載された。

 研究を行ったのはカナダ、トロント大学(University of Toronto)の研究チーム。着座形式のレストランチェーン19店舗で数百食のサンプルを調べた結果、朝食、昼食、夕食の平均カロリーは、1日の推奨量2000キロカロリーの56%に相当する1128キロカロリーだった。

 また塩分も極めて多く、多くの成人にとっての1日の摂取推奨量1500ミリグラムの151%にあたる2269ミリグラムが含まれていた。脂肪分は1日の摂取推奨量の89%が含まれ、そのうち飽和脂肪は1日の摂取推奨量の平均83%に上り、コレステロールは同60%だった。

「概して、研究結果は、カロリー、脂肪、飽和脂肪、ナトリウムのレベルが憂慮する高さにあることを示した」と、研究チームはリサーチレターで述べている。

■小規模店の各国料理もカロリー過多

 JAMAに掲載された第2の研究は、ボストン(Boston)周辺の独立系小型店や小規模チェーン店33店舗の食事を対象に行われた。サンプルをとったのは、メキシコ料理、米国料理、中華料理、イタリア料理、日本料理、タイ料理、インド料理、ギリシャ料理、ベトナム料理のレストラン。これらの店舗で提供される食事の平均カロリー量は、1日の推奨量の3分の2に上っていた。

「調査対象の食事は、平均で1327キロカロリーだった。これは成人が1回の食事でとるエネルギー推計を大きく上回る数値だ」と上席著者のスーザン・ロバーツ(Susan Roberts)氏は述べている。「どのタイプのレストランの食事も、体重維持の必要量を大幅に上回るエネルギー量を提供していた」

 1食あたりの平均カロリー量が最も高かったのはイタリア料理の1775キロカロリーだった。米国料理(1494キロカロリー)、中華料理(1474キロカロリー)と続いた。一方、最も低かったのはベトナム料理の922キロカロリー。日本料理は1027キロカロリーで2番目に低かった。(c)AFP