【7月3日 AFP】米司法省は2日、医薬品の違法な販促活動などをめぐり、英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GlaxoSmithKlineGSK)が罰金などとして計約30億ドル(約2400億円)の支払いに応じたと発表した。医薬品関連での同様の支払額としては米史上、最高額だという。

 司法省によると、グラクソ・スミスクラインは市販薬3種類について不正な販売促進活動や、データの隠蔽(いんぺい)・虚偽報告を行っていたことを認めた。

 同社は抗うつ薬パキシル(Paxil)、同ウェルブトリン(Wellbutrin)について、未成年への処方など米医薬品規制当局が承認していない使用法を宣伝していた。また糖尿病治療薬アバンディア(Avandia)については一部のデータを報告せず、安全性や効能に関して実証されていない内容をうたっていた。

 グラクソ・スミスクラインは3種類の医薬品について総額10億ドル(約795億円)の刑事上の罰金および科料を支払う。また違法な販促活動、販促活動におけるリベートの支払い、アバンディアの安全性と効果について実証されていない主張をしたことの民事制裁金として17億ドル(約1350億円)、さらに米メディケイド(低所得者向け公的医療保険)のもとで支払うべき金額を支払わなかったことについて3億ドル(約240億円)を支払う。(c)AFP