【6月18日 AFP】米食品医薬品局(Food and Drug AdministrationFDA)は14日、カキなどの韓国産貝類について、ノロウイルスに汚染されている恐れがあるため食品業者やレストランに販売や提供をしないよう勧告した。カキのほかアサリ、ムール貝、ホタテ貝も含まれ、生鮮品だけでなく冷凍、缶詰も対象となる。

 ノロウイルスの感染源は感染者のふん便などで、主な症状には吐き気や嘔吐(おうと)、胃けいれんなどがある。脱水症状で医療機関での治療が必要になる場合もある。

 FDAによると、韓国貝類衛生プログラム(Korean Shellfish Sanitation ProgramKSSP)を評価したところ、米国の貝類衛生プログラムの基準を満たしていないことが判明したという。

 FDAは、KSSPについて不十分な衛生管理や陸上の汚染源管理の不徹底、貝類養殖水域でノロウイルスが検出されたことなど「著しい欠陥」があったとした。米国では2011年に韓国産カキによるノロウイルス感染例が報告されているが、今年の感染報告はまだない。

 一方、台湾の保健当局も15日、韓国産カキの検査を強化したと発表した。台湾ではここ数週間で韓国産カキによる食中毒が少なくとも62件、報告されている。米国市場で韓国から輸入した貝類が占める割合は小さいが、台湾では輸入カキの3分の1が韓国産だ。(c)AFP

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