【12月18日 AFP】スウェーデンの医大生らにとって、それが初めての死体解剖実習だった。しかし、教室に横たわった遺体はとてもよく知った顔だった――学生たちを教えていた元教員の。

「最初の死体解剖は、すごく、すごく感情的になりやすい。しかもそれがわたしたちの良く知っていた人だなんて」と、ショックを受けた学生の1人が、スウェーデン通信(TT)に語った。

 また別の学生は、「手順になにか手違いがあったんじゃないか」とこぼした。

■「いたましいがこれも教育」

 この大学のブリジッタ・サンデリン(Birgitta Sundelin)氏は「極めて不運なこと」と、この出来事について述べた。サンデリン氏によると、通常は解剖実習の前に、学生たちに誰を解剖することになるのか通知するという。今回もそうだった。

 だがある学生は、足の親指に付けられたタグの名前を見るまで、学生らは元教員を解剖することになるとは知らなかったと主張している。

 学部長のティナ・ダリアニス(Tina Dalianis)氏は、この出来事を遺憾に思うと述べた上で、「いたましい出来事だが、これもときに教育の一部。残念ながら学生たちは対応していくしかない」と語った。(c)AFP