【10月12日 AFP】米バイオテクノロジー企業ジェロン(Geron)は10日、胚(はい)性幹細胞(ES細胞)を使った世界初の臨床試験を8日に開始したことを明らかにした。

 臨床試験は、米アトランタ(Atlanta)のシェパードセンター(Shepherd Center)で、脊髄(せきずい)を損傷した患者に対して開始された。同社が開発したES細胞由来の治療薬「GRNOPC1」の安全性や耐性を見極める。

 フェーズ1では、2年間で10人程度の脊髄損傷患者にこの細胞を注射する。損傷した神経細胞を再生し、感覚や運動機能を取り戻させることを目指す。 

 ジェロン社は09年1月に米食品医薬品局(Food and Drug AdministrationFDA)から臨床試験の認可を得ていた。(c)AFP/Karin Zeitvogel