【9月4日 AFP】インド・ニューデリー(New Delhi)の病院で、心臓が体外に出た状態で生まれた男の赤ちゃんの心臓を、体内に埋め込む手術が行われた。手術は成功し、現在生後10日の赤ちゃんは、順調に回復しているという。 英字紙ヒンドゥスタン・タイムズHindustan Times)が4日、伝えた。

 インド東部ビハール(Bihar)州で労働者の両親から生まれた赤ちゃんは、心臓が完全に体外にある完全な心臓逸脱症で生まれた。こうした新生児が生まれるのは、極めてまれだという。

 男児は、高温多湿の雨期にあるビハール州から、エアコン設備もない劣悪な環境の電車で、首都ニューデリーの同病院まで運ばれ、手術に臨んだ。両親が、体外に飛び出ている心臓とともに男児をタオルで巻いていたため、男児は血液感染症も発症していたという。

 男児の体内で正常に心臓が動く場所を確保するため、小さな肺と臓器を脇に寄せながら心臓を埋め込む手術は、3時間半を要し、医師団にとっても大きな挑戦だった。

 手術を執刀したAll India Institute of Medical Sciences病院の心臓外科医によると、「心臓部と腹部の空洞部に心臓をそっと埋め込んだ。内臓がねじれたり、よれたりすることは一切なかった」という。

 執刀医は、「手術では、赤ちゃんの体内に、文字通り心室を作る必要があった。赤ちゃんは回復のきざしを見せており、大変嬉しい」と語った。その一方で、「術後の反応を見守っていかねばならない。1分1分が重要だ」と述べ、男児は依然として予断を許さない状態にあるとくぎを刺し、「男児が自宅で健康な生活を送ることが出来たとき、初めて手術が成功したと言える」と話した。(c)AFP