【7月9日 AFP】前週末インドネシアで6歳の男児が高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)のため死亡した。9日、保健省が発表した。鳥インフルエンザによる同国の死者数は計81人となった。

 インドネシアで初めてH5N1ウイルスによる犠牲者が確認されたのは2005年。以来、死者は着実に増えてきた。

 保健省の国立鳥インフルエンザ情報センター当局者はAFPの取材に対し、「7月8日に亡くなった男児については、2つの検査の結果、陽性反応が確認された。これまでに感染した人は102人、うち81人が亡くなっている」と語った。

 亡くなった男児は首都ジャカルタ(Jakarta)の西72キロメートルにある工業都市チレゴン(Cilegon)の小学生で、氏名はイニシャルの「FZ」だけが公表されている。同国の鳥インフルエンザ治療の核となっているジャカルタのスリアンティ・サロソ(Sulianti Saroso)病院で亡くなった。症状が出たのは1日だったが、入院が可能となりジャカルタへ搬送されたのは4日後だった。

 男児の感染経路について保健省の同当局者は、ウイルスに感染した鳥や鳥の死骸(しがい)に接触したかどうかは不明だとしている。最も一般的な感染経路は、ウイルスに感染した鳥に接触することだと専門家は述べている。(c)AFP/Bhimanto Suwastoyo