【9月13日 AFP】秦の始皇帝(Qin Shi Huang、紀元前259-210)に関する100点以上の文化財を集めた展示会がロンドンの大英博物館(British Museum)で13日から始まる。中国国外で行われる始皇帝に関する展示会としては最大のもので、早くも話題を集めている。

「The First Emperor: China's Terracotta Army(中国史上初の皇帝と素焼き人形の兵隊)」と銘打たれたこの展示会の中心は、「兵士俑」と呼ばれる兵士をかたどった素焼きの人形。会場には、始皇帝の陵を取り巻くように配置されていた兵士俑数十体が展示されている。これらの兵士俑は1974年、地元の農民によって偶然発見されたもの。

 会場では文化財の展示のほか、映画上映、講演、フェスティバル、家族向けのイベント、研究会(ワークショップ)なども開催される。

 展示会の目的は、兵士俑の歴史的、考古学的側面を明らかにするとともに、秦(Qin)の国家を再評価することだと、博物館当局は述べている。

「秦の始皇帝の遺産は現代中国にも息づいている」と、同展示会のアシスタント・キュレーターを務めるキノシタ・ヒロミさん話す。「始皇帝によって文章の表記法、通貨制度、測量基準の統一などが達成された。きわめて単純だが、現在も引き継がれているものばかりだ」

 展示会の前売りチケットはすでに10万枚が販売され、1972年に170万人が訪れた「Treasures of Tutenkhamun(ツタンカーメンの秘宝)」展を上回る入場者が予想されている。この展示会は、2008年の4月6日まで開催の予定。(c)AFP/Frederic Brown