【7月8日 AFP】スペイン北東部の町パンプロナ(Pamplona)で9日間にわたり続く牛追い祭り(サン・フェルミン<San Fermin>祭)で、メインイベントの牛追いの初日となる7日、早くもオーストラリア人1人が太ももに数か所けがをし、3人が軽傷を負うなど、合計4人がけがをした。

 この祭りは多量の酒と踊り、そして「エンシエロ(encierro)と呼ばれる牛追いが目玉となる。牛追いは、825メートルある競技場までの通りを雄牛が数百人の人々を追って走るというもの。競技場では牛追いの後、闘牛が行われる。

 1911年以来、牛追いで14人が命を落としている。

 今回の牛追いは参加者が多数となったことで、普段は8時ちょうどの合図が5分延ばされた。スペインのテレビ局に出演した「専門家」も開始の遅れを指摘した。

 石畳の通りに雄牛の群れが放たれると、前を走る人の中には足を滑らせ転倒する人がいる一方、滑って転倒する牛もいる。

 牛追い祭りは6日夜、パンプロナ市長によるチュピナソ(chupinazo)と呼ばれる花火への点火で始まった。

 主催者は牛追い祭りに集まる観光客が100万人以上に上るとみている。多くは英国人だという。

 世界規模の動物愛護団体PETAPeople for the Ethical Treatment of Animals)は、牛追いが牛に対する不当な残虐行為だとしてこれを非難している。(c)AFP