【3月13日 AFP】ロシア政府は12日、地球への隕石(いんせき)や小惑星の衝突を防ぐため、小惑星へのビーコン(発信器)取り付けや、メガトン級の核爆弾の使用を検討していることを明らかにした。

 2月にウラル(Ural)地方チェリャビンスク(Chelyabinsk)上空で隕石が爆発・落下し、1500人以上が負傷したロシアでは、人が住む地域の上空の大気圏内に今後さらに大きな天体が突入したときに対する不安が高まっている。

 ロシア宇宙庁(Russian Space Agency)のウラジーミル・ポポフキン(Vladimir Popovkin)長官は、ロシア上院の特別会議で、政府は2036年に地球に接近する小惑星「アポフィス(Apophis)」を追跡していると語った。

 ロシアの通信社によると、ポポフキン長官は「アポフィスにビーコンを取り付け、正確な軌道を把握し、対策を練りたい」としている。なお、米航空宇宙局(NASA)はすでに、アポフィスが地球に衝突する可能性はないとの見解を示している。

 さらに、ロシア国営原子力企業ロスアトム(Rosatom)の幹部は同じ会議で、直径1キロメートル以上の小惑星を破壊するには、最低でも1メガトンの威力を持つ核物質が必要になると述べた。(c)AFP