【7月19日 AFP】国際刑事警察機構(インターポール、Interpol)は17日、米グーグル(Google)の協力を得て、偽造品の国際追跡システムを開発したと発表した。

 米ロサンゼルス(Los Angeles)郊外で開かれたグーグルのカンファレンスで発表された「インターポール・グローバル・レジスター(Interpol Global RegisterIGR)」と名付けられた追跡システムは、製品のセキュリティー情報をスキャンするアプリケーションを用い、国境を越えて違法コピー商品を追跡できるという。

 インターポールのロナルド・ノーブル(Ronald Noble)事務総長はAFPの取材に対し「医薬品、たばこ、家庭用品などの分野では現在、本物と偽造品の区別が消費者にはつかない」と指摘した。そこで今回考案したこのアプリケーションを使用すれば、消費者や警察、企業などが製品コードをスキャンして、その製品が本物かどうかを照合できると説明。緑色ならば合法品、赤が点いた場合は偽造品であることを示すという。

「A国に輸出されるべき製品がC国で見つかった場合、その製品をスキャンして偽物だと判明したら、C国の消費者は(偽造品への)注意が必要ということだ。生産国でも製品スキャンをすることで、偽造品ルートを把握することができる」(ノーブル事務総長)

 インターポールでは、日本たばこ産業(Japan TobaccoJT)やフィリップ・モリス(Philip Morris)など各国の大手たばこ企業とも協力し、IGRを用いたサプライチェーン管理体制を構築する計画だという。(c)AFP