【4月22日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は21日、火星の南極にこれまでの想定を30倍上回る量のドライアイスが存在しているとの論文を、米科学誌サイエンス(Science)に発表した。

 火星探査機「マーズ・リコネサンス・オービター(Mars Reconnaissance OrbiterMRO」のデータを分析したところ、「古代の大気に含まれていた莫大な量の二酸化炭素がドライアイスの塊として存在している可能性」が高いことが分かったという。その体積は約5万立方キロメートルで、北米の五大湖で最大のスペリオル湖(Lake Superior)に匹敵する大きさだという。

 論文は、「古代の火星が主に二酸化炭素から成る分厚い大気で覆われ、地表には多くの水脈が流れていたとする有力な説を裏付ける新たな証拠だ」と述べている。(c)AFP

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