【1月9日 AFP】(一部訂正)米ワシントンD.C.(Washington D.C.)で今週開催された天文学会(American Astronomical SocietyAAS)の会合で、カリフォルニア大学バークレー校(University of California at Berkeley)の天文学チームが、これまでに見つかった中で2番目に小さい「スーパーアース(巨大地球型惑星)」を発見したと発表した。

 HD156668bと名づけられたこの惑星は、ヘルクレス座の方向、地球から約80光年離れた場所にあり、質量は地球の4倍あるという。恒星の周りを4日間の周期で公転する。

 これまでに知られている最も小さい太陽系外惑星は、2009年4月にスイスの天文学者が発見した「Gliese 581e」で、地球からてんびん座の方向に約20.5光年離れている。

 会合に出席した研究チームのアンドリュー・ハワード(Andrew Howard)氏は「画期的な発見だ。より小型の惑星を発見することが可能だということが分かった」と話した。

 研究チームはハワイ(Hawaii)島マウナケア(Mauna Kea)の標高4145メートルの山頂 にあるケック天文台(Keck Observatory)で観測を行った。

 天文学者専門サイトexoplanet.euによると、太陽系外惑星はこれまでに423個見つかっているが、その中に地球と同じような生命体が暮らせる惑星は1つもないという。

 だが天文学者たちは一般的に、系外惑星探査目的の宇宙望遠鏡「ケプラー(Kepler)」か欧州の天文衛星コロー(COROT)のいずれかによって将来的には地球にそっくりな惑星が見つけられると確信している。

 米航空宇宙局(NASA)の天体物理学者ジョン・モース(John Morse)氏は、「ケプラーによる観測で、もっと小さく公転周期の長い惑星が見つかるのは時間の問題だ。地球に似た星が発見される時は近づきつつある」と述べている。(c)AFP