【8月7日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は6日、地球に似た太陽系外惑星を探す探査機「ケプラー(Kepler)」から、地球から約1000光年離れた太陽系外惑星の高解像度画像が送られてきたと発表した。打ち上げからわずか5か月。まだ本格運用前の較正段階にあるだけに、ケプラーに対する期待が高まっている。

 この惑星はいわゆる「ホット・ジュピター」の1つで、「HAT-P-7-B」と名付けられた。画像は同惑星の光を初めてとらえたものだという。

 科学者らは今回の発見に興奮を覚えているが、カーネギー研究所(Carnegie Institution)の天体物理学者アラン・ボス(Alan Boss)氏によると、科学者らがそれ以上に驚嘆しているのが「ケプラーが(較正段階であるにもかかわらず)良く機能している」という事実だ。

 ボス氏は、今回の画像の意味を次のように解説する。「ケプラーは、太陽に似た恒星の前をわずかに減光しながら遷移する地球規模の惑星を検出できる能力があるということ。ケプラー打ち上げのもう1つの目的は、天の川銀河において太陽に似た星の周りを公転する地球型惑星が何個あるかを調べることだが、ケプラーはその仕事を果たせるということが実証された」

 ケプラーは今後数年は現在の位置にとどまり、天の川のはくちょう座とこと座付近にある約10万の星についてデータを収集する。

 ケプラーには宇宙に打ち上げられたものとしては最大の95メガピクセルのCCDアレイを用いたカメラを搭載している。NASAによると、この天体望遠鏡は較正・データ分析前の段階でも対象物の超高解像度の測定を行えるという。

 NASAは、ケプラーからのデータにより、「天の川銀河にはほかにも多くの地球があるのか否か」が2012年までに分かるのではないかと期待している。(c)AFP